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日曜昼下り
060326

♪キンコンカン、キコカキココン…

お馴染み日曜の昼下がりに放映されるNHKのど自慢
小さい頃、大人たちがこれを見ていることが、不思議でならなかった。
なんで、こんな素人のお世辞にも上手と言えない(すいません。中には上手い人もいる)歌を聴いて面白いのかって。
しかしながら、最近、それが何となくわかってきた。

大人たちは、これを純粋な歌番組として見ていなかったんじゃないかと何となく思う。
地域コミュニティ演芸会の様子の疑似体験をしているんじゃなかったかって推測してしまう。近所のおっちゃん、おばちゃんが笑いながら公民館の舞台の上で歌っているって感じ。
今更、言うなって言われそうだが、最近、やっと納得した次第なんですよ。わかってください。(笑
日曜、昼下がりだからこそあるって感じな、ゆったりした感覚。

そんな気持ちで見てみると「ワタシも地元でいたら、こんな風なおっさんになっていたかもしらんなぁ。」と半ば違った方向の自分の姿を投影してみたりする。
現在、生れ育った街から離れて暮らしている。
今の生活と比べて、幸せかどうかわからないが、他都市に移り住まず、故郷で暮らす人生と言うものもあったりする訳で...。
「残っていたら云々」って、色々想像してしまうのだ。(笑
小学校、中学校での連れだった仲間は、年賀の挨拶程度にとどまるだけで、結局、疎遠になってしまっている。

のど自慢を見ていると、そんな風に地元の空気ってなものをいろいろ感じさせてくれる。
やっと親父たちの気持ちがわかったような気がする。
「全然、違うわい。」と言われるかもしれないが、今のワタシには、そう納得させてもらう。

だから歌の上手い参加者よりも、日常生活が透けて見えるような参加者に気持ちは移入し、見てしまう。近所の兄ちゃんが、ネタだけでお笑いをとるだけの演目の方が、よほど好感が持ててしまっている。
 前に、この番組のオーディションの様子がテレビで映されていた。物凄い数の人の応募があるらしい。
審査も、歌が上手い人だけを集める方がよほど楽で、「地域に根ざした個人のキャラクターが立っている人を選ぶのは大変。」みたいなことをやっていたけど、実際そうなのだろう。このあたりが、時代を通じて続いてきた理由なんだと思う。
守ってきた哲学、間違ってないですよ。はい。

そこには、ゴールデンタイムで映し出されるドラマやショーアップ番組にありがちな飾りや虚飾がない「素のまま」の人生が映し出されている。
それが何とも心地良いのだ。

地元を離れた今。
「帰ろうか」の渇望の表れなのかもしれないなぁ。
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