2005.04.01 Friday
4月、新しい年度が始まるという少し気持ちが引き締まる。
電車の中には、新人と思われる若い生き生きとした人物たち。
ネクタイの結び目を気にしながら、前だけを向いて緊張の面持ち。
「また、新しい年が始まったなぁ。」との気持ち。
先輩面して、偉そうなことは言うつもりもない。頑張ってくれよん。おまいら。(笑
私事で恐縮だが、仕事上の私の親っさんと思っていた方が一昨日亡くなられた。
私を拾ってくれた方。
清廉潔白、心の寛大な方でいつも笑顔でいた方だった。
私が入社の頃は、もうVIPでおられたので直接的には仕事をしていなかったが、時々私の元へこられて「inkくん、僕はね...。」と笑顔で応えてくれていた。
酒の席では、酔われるとヘロヘロになって、人の頭をがっしがっし引っ掻き回して、また「僕はね〜〜ぇぇ」と必ず同じことを言っていた。
私の初仕事も「この仕事が来たとき、inkくんの顔が浮かんだんだよ。」と最大限のバックアップをしてくれた方だった。私が無茶(昔から変わってないなぁ。)したときも、会社に弁明してくれたという。
定年で退職された後も、「シルクロードの塩の道を廻ってみたいんだ。」とひとりで世界を廻っておられた。各地で見聞されたことを、時々こられて楽しく話していただいたことが、つい昨日のことのようだ。
今の社会での私の立ち位置があるのは、その方がおられたからと言っても過言ではない。
その方の遺言には、「葬儀も何もセレモニーは行わないでくれ。」とあったという。
だから、私も式典には行けない。
そのうち、ひっそりとお墓へ参ります。
最後の最後まで、「自身の美学」を貫き通した親っさん。
そんな生き方が素敵だった。
ありがとうございました。天国でも思いっきり見聞の旅を続けてください。(合掌)
終わりと始まりが交錯する卯月。
私の気持ちも新しい年にあらたまっている。
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